女子栄養大学で企画する海外研修に参加した学生の体験記を紹介するこのシリーズ。本日は食文化栄養学科主催の国際食活動フィールドワーク ベトナム研修に参加した國行七海さん(くにゆき なつみさん/食文化栄養学科)のレポートをご紹介します。当研修は2025年2月18日(火)~2025年2月24日(月)にベトナムのホーチミンで開催されました。

(ベトナムヤクルト社での記念撮影。後列の右から四番目が筆者)

 

Q:プログラムに参加した動機を教えてください。

大学で「食」について学ぶなかで、海外の食文化に関心をもつようになり、実際に海外へ足を運び日本との違いを知り、現地のリアルな食文化を体験したいと思うようになりました。そして何よりも、個人の海外旅行では経験することのできない、充実したプログラムの内容に惹かれ参加を決意しました。

海外での研修には不安な気持ちがありましたが、日頃から学科の授業でお世話になっている先生方と、信頼できる同じ学科の友人と共に参加することができるという安心感も大きかったです。

Q:現地で実施した活動の中で最も印象に残った事・楽しかったことは?

都市部と農村部での家庭訪問です。ベトナムの人々のリアルな食生活を間近で見ることができ、とても貴重な経験でした。家庭訪問のなかで頂いた料理はすべてとても美味しく、心あたたまる時間でした。

日本では馴染みのない食材や食べ方が異なる食材が多くあり、驚きの連続でした。そのなかでも、都市部の家庭で頂いた「豚のリブの煮込み」では、煮込み汁として水ではなくココナッツウォーターを使用していました。これにより肉が柔らかくなり、さらに自然な甘みが加わって美味しくなるそうです。農村部の家庭では、基本的に自給自足の暮らしをしており、頂いた料理のなかにも自家製の食材が沢山使われていました。都市部でも農村部でも、食後には沢山のフルーツを頂きました。

(都市部家庭訪問での記念撮影。右から三番目が筆者)

Q:自由行動では何をしましたか?

滞在したホテルの周辺を友人と散策し、カフェやレストランでの食事や、雑貨屋さん巡り、買い物を楽しみました。また、二日目には、歌劇場にて実習に参加した学生全員でサーカスを鑑賞しました。ベトナムらしい、竹を使ったユニークなパフォーマンスに、皆で時間を忘れて楽しみました。帰国日の前日にはバスツアーに参加し、ホーチミン市内を周って景色を楽しみました。

一週間の研修を通して、フランス統治時代の名残から感じられる気品と、東南アジアらしい活気あふれた賑やかさが融合した、ベトナムらしい独特な街の景色が大好きになりました。

Q:留学の意義及び海外研修を通じて得たもの・自分の変化等があれば教えてください。

Hutech大学の観光学部の皆さんと、自己紹介やミニゲーム、ベトナム料理の調理実習を通して交流しました。学生の皆さんは、日本語や英語、ジェスチャーを使って積極的にコミュニケーションをとってくれ、私達の緊張をほぐしてくれました。私達が3グループに分かれて事前に用意した「伝えたい日本の食文化」の発表では、日本の伝統的な和菓子である「ねりきり」について発表しましたが、とても熱心に耳を傾けてくれ沢山質問をしてくれました。発表のなかで、桜、花火、鯉のぼりのねりきりを紹介したところ、学生の皆さんが日本語で言葉を理解してくれ、とても嬉しい気持ちになりました。その後の調理実習では、シェフに教わりながら「蟹の揚げ春巻き」を作りました。そこでは調理コースの学生の皆さんが私達の実習のサポートをしてくれました。

Hutech大学の皆さんとの交流を通し、自らの「学ぼう」という気持ちを行動に移すこと、失敗を恐れずにコミュニケーションをとり人と繋がることの尊さ、大切さを学びました。また、お互いの言葉が完璧に理解できずとも、「食」を通して学生の皆さんと繋がることができた瞬間はとても幸せでした。

(Hutech大学での調理実習でシェフのデモンストレーションを見ている様子)

Q:今後、留学・海外研修参加を考えている後輩へのメッセージやアドバイスがあればお願いします。

国際食活動フィールドワーク実習は、家庭訪問や幼稚園見学、工場見学など、個人の旅行では経験することができない内容が盛りだくさんです。少しでも海外の食文化に興味がある学生にとっては、自分自身の視野を広げる絶好チャンスであると思います。私は、このプログラムに参加できたことで食文化の多様性を改めて実感し、「食」への探求心が一層高まりました。

今、留学や海外研修への参加を考えている方がいらっしゃったら、ぜひ勇気をだして参加していただきたいです。間違いなく、実りある経験になると思います。応援しております!